
このフローチャートは自分自身の偏りを調整し、人間関係、仕事、家庭内、お金… 様々な悩みを解決するためのフローチャート(考え方のプログラムの流れ)です。
仏教においては、何事も「中庸」=バランスが大切だと説かれます。
このバランスは一見すると簡単なようで実は大変難しいもの。 なぜなら、私たちの毎日は同じことが繰り返されているようで、毎回違うためです。
体調、環境、考え方、気分、出来事など様々な要素が複雑に絡み合って、 日常はつくられています。そんな中で“真ん中”を見つけるのは容易ではありません。
それがまさに「諸行無常」という“変化の苦しみ”の正体。
だからこそ、私たちはその苦しみから逃れるため、他人を変えようとしてしまいます。 周りをコントロールして、心を安心させたいのです。
でも、それはのどの渇きを潤すために水を求めたはずなのに、 さらに強い渇きをもたらすことになってしまいます。
なぜなら、全ての人が渇きを癒そうとしているためです。
私たちがコントロールできる唯一の存在、それは「自分自身」の「今」だけ。
そこに目を向ければ、変化は好奇心と結びつき“楽しみ”へと転化していきます。
では、何を調整していけばいいのかというと、 自分の中の「偏り」です。
これをニュートラルに戻すことで、 私たちは様々な「気づき」を得られます。
その気づきこそが、自分が望む世界へと連れて行ってくれるチケットのようなもの。 たとえ失敗してもそこに気づきがあれば、過去は幸福な今の“原点”へと変わります。
しかし気づかないままだと、同じところで似たような問題に直面し、 何度も苦しみを味わってしまう…… だからこそ、気づいて、再起して、成長する。
それを可視化して、自分の偏りの“習性”をコントロールしていく、 これはそんな「中庸を習慣化」するためのツールです。
何度か記入していくうちに、自然とフローチャートを脳内で整理できるようになります。 そうすれば卒業。書き出さなくても自然と偏りに気付けるようになります。
それができるようになったときには、 きっとあなたの人生は楽しみに満ちたものになっているでしょう。 さあ、一緒に普通の幸せのための道筋を描いていきましょう。

(使い方)
「照見五蘊」とは…
「五蘊」=「色受想行識」の五蘊からくる自我のこと
色=目に見える物質(自然界、人間の体)
受=ものの喜怒哀楽を感じる感覚作用
想=外からの事柄を心に受け入れて想像する心の作用
行=生活行為 識=意識して分別するもの、行によって得た知識 これらの心と行為によって、私たちは苦楽を重ねてしまいます。
それを「照見」=心の眼を開かせて、ものの本質を見る そうすることで、自分の中に在るこだわりや偏りを調整していく それがこのツールの目的です。
四角形のマスの中(枠をはみ出しても構いません)に、「出来事」から順を追って自分の 考えと気づきを書き込んでいきましょう。
そうすれば、多くの気づきが見えてきて、成功 か再起(チャレンジ)か自己肯定のゴールにたどり着くはずです。
分からない場合は、別紙の「記入例」を参考にしてみて下さい。


「待ち合わせした友達が 遅れてきた」という身近な例題を用いて解決策を導くまでのプロセスを説明しております。
完璧でなくても構いません。まずは書き出してみることからスタートです。
きっとあなたの考え方が柔らかくなり、 痛みのない「普通の真ん中」を歩めるようになるはずです。
脇田尚徳